Dearest

「…俺らは家を出るよ。もう自立出来る仕事をしてるし、親に頼ってばかりいられない年齢だからな」



アキは子ども達を見つめながら涙を流した。



でもそれは悲しさや寂しさとは違う、別の名前の涙だった。




「アキ泣かないでよ〜…俺まで泣けてきちゃう」


「母さん、僕達は何処にいても繋がっていますよ。永遠に家族なんですから」



レオンとサミュエルはアキに抱き付く。





「アキ、お前は最高の女だ。そしてこの俺が唯一尊敬する男はラヴ…お前だけだよ、父さん」



アシュリーがそう呟くとラヴとアシュリーも涙を流し、肩を抱き合う。




「弟か妹が生まれる時は、必ずラヴと一緒に立ち会うからね♪」

「絶対可愛がります！」

「寂しくなったら連絡しろよ。いつでも飛んで帰ってきてやるから」



暫く泣き笑いながら抱きしめ合うエンドロール一家。




優しい波の音が幸せな家族を包み込んでいた。





「さよならなんて言わないよ？あたしは…いってらっしゃいとしか言わない。…だってあたし達はずっとずっと家族なんだから。あなた達の活躍を毎日楽しみにしてるからね」




アキがそう言うと子ども達は笑顔で頷いた。