「先生…この液体は何ですか?」

「ラヴ…それが涙よ。あなたは感動したのよ」



桜井先生はそう言うと、優しく私を抱きしめてくれた。


子どもをあやす母親のように優しく。





「私は…愛されたい!…誰かを愛したいです…っ」



私は初めて誰かに想いを伝えた。




何故私は捨てられたのか。
何故愛してもらえなかったのか。



その事を考えると、この世界から『いらない』って言われたみたいで苦しかった。




「知ってる?あなたの名前の由来」



桜井先生は私の背中をさすりながら呟く。