「ラヴにはあたしがいるよ。だから何にも怯える事はないんだよ?ラヴが寂しくなった時はいつでもそばに行くから。だから大丈夫よ」



アキはそう呟くと涙をゴシゴシと拭った。




「そんなに強く擦ったら目が傷付いてしまいますよ」



ラヴはアキの涙を指で優しく拭う。


ラヴは自分の為に流すアキの涙を綺麗だと思った。




「私の代わりにアキが泣いてくれたので、私はもう大丈夫ですよ。強がりではありません」

「…本当に?」

「はい。アキが泣き虫さんでいてくれる限り、私は泣かなくても大丈夫そうです」



ラヴが不器用な笑みを浮かべると、その顔が愛しいアキもつられて笑った。






何故彼が心を閉ざしていたのか。

何故彼が寂しそうだったのか。



ラヴの心が見えた気がしたアキだった。