ある日のこと。

アシュリーが大学から帰ると、リビングに見知らぬ子どもがいた。



「…誰だ、お前」



アシュリーが不審な目で子どもを見つめると、子どもはアシュリーに駆け寄ってきた。




「おにーちゃんだぁれ?かみのけ、きんきらきんだね」

「お前が誰だよ!?不法侵入か!?」



アシュリーが子どもを抱き上げ、ジトっと見つめると子どもは泣き出した。




「うわぁぁん!こわい〜!!おに〜!!」

「鬼だと!?…あーうるせぇ。泣くなよ」

「じゃあ、いっしょに、びでお、みよ。ぼく、おうちからもってきたの」

「ビデオ?仕方ねぇな。わかったよ」



アシュリーは子どもを抱きながら渋々ビデオをセットし、ソファに座る。



アシュリーは膝に子どもを乗せると、テレビの電源をつけた。




「お前、名前は?」

「たつやくん」

「自分にくんを付けるなよ。タツヤな。わかった」



アシュリーは膝に座る達也の頭を撫でた。


達也の持ってきたらしいビデオは、幼児向けのアニメだった。