「サミュエル?」



いきなり後ろから名前を呼ばれ振り向くと、アシュリーが立っていた。




「何してんだよ、こんな所で」

「…アシュリー」

「ん?猫か。お前本当に猫好きだよな」



アシュリーはサミュエルの隣に屈むと、子猫を優しく撫でる。




「そういやぁサミュエルは猫に似てるよな」

「僕が?……小さいからとか言ったら殴るぞ」

「ちげぇよ、バカ。なんつーか気ままな所とか誇り高い感じが」



サミュエルは首を傾げる。



アシュリーはそんなサミュエルを見て笑う。



「悪い意味じゃねぇよ。誉め言葉だ」



アシュリーは子猫の肉球を触りながら喜んでいる。




「…僕は…協調性がない。付き合いも悪い。…腹割って話せる友達も少ない。……僕はアシュリーやレオンが羨ましい」



サミュエルは子猫を抱きしめながら呟いた。