「サ〜ミュエル♪今帰り?偶然じゃーん!一緒に帰ろ」



サミュエルの後ろからレオンが駆けてきた。



同じ大学に通う子ども3人は、大学では有名人であった。




「…レオン、友達が合コンしようって言ってたぞ。参加するか?」

「勿論♪日にちとか決まったら教えて〜」



レオンはルンルンとした様子で歩く。


そんなレオンをサミュエルは見ていた。




「てか、サミュエルはその合コン行かないの?」

「行かない。興味ないから」

「そっか。でもさ、合コンとかって男女の仲を深めるのが目的だけど、それと別に友達付き合いでもあると思うよ?」



珍しく的確な事を言うレオンに驚いたサミュエルは少し考え込んだ。




確かに自分は付き合いが悪い。


バンドの仲間以外とは、あまり打ち解けないし連まない。



レオンはバカでいい加減でだらしない程の女たらしだけど、いつも周りには友達がたくさんいる。




サミュエルはそんなレオンを少し羨ましいと思った。