「ったく、お化け屋敷で迷子になるなよな!絶対泣いてるぜ、アキ」



来た道を戻ると薄暗闇の中、床に屈んでる人影が視界に入る。




「…アキ?」



そこに男達が近付くと、耳を塞いでいるアキがいた。


ラヴが腕を掴むとアキは悲鳴をあげる。




「いやぁぁ!呪われるぅぅ!!」

「落ち着いて下さい、私です」

「ラヴ…?」



ラヴはそっとアキを抱きしめる。


アキがラヴと子ども達が消えた方を見ると、子ども達も立っていた。




「恐がりだな、アキは。これじゃいつまで経ってもお前の面倒見なきゃなんねぇじゃんか」

「ごめんね、アキ。俺が入ろうなんて言ったから」

「母さん、大丈夫ですか?」



子ども達はアキに近付くとアキを立たせ、頭や背中を撫でる。




「壊したのも謝らないといけませんから、入口から出ましょう」



まだ震えるアキを連れ、5人は入口から出た。




ラヴがお化け屋敷の管理人に謝っている中、駆け回るレオンを止めるサミュエル。


アシュリーとアキはベンチに座っていた。




「落ち着いたか?」

「うん。ありがとう」

「本当恐がりだよな、アキは」



アシュリーがそう言うとアキは俯く。