「みんなでくっつけば暖まるかな?」



アキがそう言うと、ラヴと子ども達はアキに擦り寄った。



「キツいよ!……でもあったかいね」



アキが呟くと4人は微笑んだ。





降りしきる雨の中、小さな遊具の中で寄り添う家族。


雷が遠くへ行き雨が止む頃、5人は遊具の中で眠っていた。








「まさかあんな所で寝ちゃうとは思わなかった〜」


「本当だよ。レオンがお腹空いて起きなかったらまだ寝てたよ、きっと」


「あのまま寝てたら、遊びに来た子どもに見つかってバカにされてたね」



びしょ濡れの頭や服から水を滴らせた5人は家へと向かう。


まだ雷は遠くで鳴っていたが、次第に空は明るさを取り戻していった。




「帰ったらみんな、お風呂入ろうね」

「みんなで入るの!?アキ大胆♪」

「一緒に入るワケないでしょ!レオンのバカ!!」



5人は笑いながら家へと向かった。


そんな5人の上には、夕日に照らされた虹が空に架かっていた。




5人を家へと導くかのように。