「どうしたの?やっぱりどこか痛い?」


「違うっ…違っ…!!どうして…俺は捨てられた?…なんで…愛されなかった?なんでなんだよ!!俺は……愛されたい…」



“愛されたい”


その言葉がアキに突き刺さる。




「大丈夫よ。あたしがいる。アシュリーは愛されない子どもなんかじゃない」



アキはアシュリーが泣き疲れて眠るまで、ずっと抱きしめていた。



アキが複雑な気持ちでアシュリーの部屋から出ると、レオンが俯きながら歩いてきた。



「レオン?1人なんて珍しいね」

「うん、ちょっとね」



アキに気付いたレオンは顔をあげ、すぐに笑顔を作った。


子どものクセに作り笑いを覚えてしまっているレオンが痛々しくて、アキは泣きたくなった。



「レオンはバカなんだから…」

「アキ?」



いきなりアキに抱きしめられたレオンは固まる。