「私は…何かをしてしまったのでしょうか」



ラヴはベッドに寝そべりながらブツブツと呟いていた。




居たたまれなくなったラヴは部屋から出て、リビングへと向かった。



リビングにはアキがソファに座りながら、泣いている。



「…アキ?」



ラヴが声を掛けると、アキは肩を震わせ振り向く。




「ラヴ?どうしたの」

「最近どうしたのですか?」



ラヴが隣に座るとアキは隠すように涙を拭う。


ラヴはそんなアキを抱きしめた。




「離して!なんでもないから…大丈夫だから離して!!」


「なんでもないのなら何故私を避けるんですか!?私が何かしたのなら謝ります。だからお願いですから…私を拒まないで下さい!!…傷付きます」


「…痛い!ラヴ、離して!!」



嫌がるアキに苛立ちを覚えたラヴは、乱暴にアキをソファに押しつけるとキスをした。




「……なんで泣くんですか?私の事がそんなに嫌ですか?」



震えながら涙を流すアキに気付いたラヴは、アキから体を離す。




「…ごめんなさい…ラヴごめ…なさっ…」



顔を両手で隠しながら謝るアキを見つめるラヴ。




「あたし…アシュリーが好き…」



アキがそう呟くとラヴは立ち上がり、壁を殴ってリビングから出て行った。



静かになったリビングには、アキの嗚咽だけが響いていた。