「…何かこの2人、恋人みたいだね」



翌朝、ソファの上で抱き合いながら眠っていたアシュリーとアキを見て、帰ってきたレオンとサミュエルが呟いた。





「まぁアシュリーは包容力があるから」


「確かに。俺だったらあんな体勢のまま何もしないなんて無理」


「…レオン朝から変な事言うな」


「てかさぁラヴ、絶対そのうちアキをアシュリーに取られるよね」



レオンとサミュエルは、幸せそうな2人を見つめていた。




暫くしてお腹が空いたレオンに叩き起こされたアキは渋々朝食を作る。


アシュリーはまだソファで寝ている。




「…ねぇねぇ、レオン。アシュリーのコーヒーにセンブリ混ぜちゃおうか」

「センブリって苦いヤツでしょ!?淹れちゃえ、淹れちゃえ」



ニヤリと笑うアキとレオン。



悪戯されているとは知らないアシュリーが、暫くコーヒーが嫌いになったのは言うまでもない。








あたしはラヴもアシュリー達も同じくらい大切で、順位なんて付けられない。


でもやっぱりラヴは特別で、何者にも代え難い人で……



寂しがり屋なあたしは、不在がちのラヴに耐えられなくてアシュリーに甘えていたんだね。



あたしは独りでも平気にならないと、きっとアシュリーを傷つける。




デモヒトリハイヤ




そしてあたしはまた

アシュリーの姿を捜してしまう……





あたしは自分を守る事が

誰かを傷付け事になるとは知らなかった…