アキの中でアシュリーという存在の大切さは、ラヴと同じくらいになっていた。



「…ラヴと別れて俺といよう。アキ」

「アシュリー…」



アキが俯くとアシュリーは笑う。




「冗談だ。…だけど俺は諦めねぇからな。お前をいつか必ず奪ってやる」



アシュリーは真っ赤になりながらアキに告げる。


アキはその言葉がとても嬉しかった。








何も気にせず甘えられたガキの頃に戻りてぇな…



アキがラヴのものじゃなければ、このまま欲望のままに

抱いたり、キスをするのに…




いや、ラヴのもので構わない。


ラヴは俺が唯一尊敬する男だ。



ラヴは俺らを引き取ってくれて、普通の生活を送らす為に頑張って仕事をしている。



そのおかげで俺らは何不自由なく…いや、普通の生活以上の暮らしが出来ている。



ラヴは何を咎めるでも、制限するでもなく

俺達の好きなように生きさせてくれている。



そんなラヴは俺の憧れだから…




この想いが一生叶わなくても構わない。





俺はただ、アキのそばにいたいだけなんだ…








アシュリーの想いが

今静かに終わりを告げた。