「何か連絡なかった?」



アシュリーの携帯は電源が切れたまま。


不安になったアキはラヴ達に連絡をとるが、アシュリーは誰にも連絡をしていなかった。




アキは独りきりの家で自分を抱き締めていた。




「アシュリー…なんで?あたし、何かした?」



アキはアシュリーという存在の大きさ、大切さを噛みしめていた。




どうする事も出来ないアキは、何も持たず裸足のまま外へと飛び出した。




アシュリー
アシュリー
アシュリー…



ただ心の中でアシュリーの名前を呼びながら、アキは走っていた。




公園やスーパー、路地、コンビニと捜すがアシュリーはいない。


他に捜す宛てがないアキは、泣きながら家までの道を歩いていた。




「…アシュ…リ…」



アキがそう呟いた瞬間、誰かに後ろから手を引かれ抱き寄せられた。




「何やってんだよ、アキ」

「アシュリー!?」



後ろにいたのはアシュリー。


アシュリーを見たアキは大声で泣き出した。