2人は居酒屋へとやってきた。



「…おい、いいもん食べるとか言ってなかったか?」



居酒屋に不満を感じたアシュリーはボヤく。




「いいじゃん、レオン達いるとまだ未成年だから居酒屋なんて来れないし。たまにはね?」



酒なんか入ったら余計に理性が保てないぞ。


そんな事を思っているアシュリーをよそに、アキはお酒やおつまみを注文していた。



「アシュリーはビール?ワイン?」

「ああ、ビールで」



自棄になったアシュリーは、ハイペースでビールを飲み続けた。


それにつられてアキも飲み続ける。




案の定、2人はすぐに酔っ払った。




「アシュリーはさぁ、あたし置いてったりしない?」

「あ?何だよ、いきなり」



目が虚ろなアキは、アシュリーに寄り掛かりながら呟く。




「何だかんだで1番長い時間一緒にいるのアシュリーだから、そんなアシュリーがいなくなったら…あたし…」


「ずっといてやるって言っただろ?何度も言わせんな。わかれよ、俺の気持ち」



アシュリーは目を潤ませたアキの頭を撫でた。




「…そろそろ帰るぞ。これ以上飲んだらお前、歩けなくなるから」

「うん」




フラフラしながら居酒屋を出た2人は、いつの間にか手を繋いでいた。