翌朝。


目が覚めるとラヴ、アシュリー、サミュエル、レオンの部屋の前に赤いマフラーが置いてあった。



昨日アキが編んでいたのは、5人お揃いのマフラー。




最近、寒い日や雪の日が続いていた為、アキは4人が風邪を引かないようにと作ったのだった。



4人の男たちは、不器用なアキが一生懸命作ったボロボロのマフラーを手に取り、嬉しそうに見つめていた。




「今日このマフラー巻いて公園行こうよ!雪合戦しよ♪」

「寒いから却下!!」



レオンとアシュリーは何やら言い合いをしている。




「折角アキが編んだんだよ!?巻いてたらきっと喜ぶよ」



その言葉にアシュリーは渋々了承した。




お揃いのマフラーを首に巻き付け、レオンに連れられて近くの公園にやってきたエンドロール一家。



まだ雪がちらちらと降り、雪が沢山積もる公園には子ども1人いなかった。




「わーい!貸し切りぃ♪」



レオンはまだ足跡のついていない雪が積もる公園を走り回る。



アシュリーとサミュエルはマフラーを鼻まで巻き、ガタガタと震えていた。




「アキ、マフラーありがとうございます。大切にします」

「ううん、何かボロボロで格好悪くなっちゃってごめんね」

「いえ、大切なのは気持ちですから。とても嬉しいです」



2人が微笑み合っていると、レオンがラヴの顔に雪を投げた。