アキが感動してる中、アシュリーが帰ってきた。


アキは玄関まで走っていくとアシュリーに飛び付く。




その衝撃でアシュリーは閉めたドアに後頭部をぶつけた。



「いってぇ!!何だよ、いきなり」



アシュリーは片手で頭をさすりながら、もう片方の手でアキを抱き上げる。




「アシュリーはラヴみたいな俳優になりたいんだって?あたし感動しちゃったよ」

「レオン!てめぇ喋ったな!!」



アシュリーは怒鳴りながらアキを降ろす。




「ラヴに言ったら喜ぶよ?お小遣いくれるかもよ♪」

「言うな!!ったく、レオンに話した俺がバカだった」



アシュリーは顔を赤く染める。


そんなアシュリーを見てアキは笑った。




「なんでそう思ったの?ラヴみたいな俳優にって」

「…ラヴは俺が唯一尊敬する男だからな」



アシュリーがそう呟いた瞬間、ドサッと物が落ちる音がした。


音のする方を見ると、玄関の前に立ちアシュリーを見ながら震えるラヴがいた。




「おかえり、ラヴ」

「アシュリー…あなたって人はいい子に育ちましたね。嬉しいです!!」



ラヴはそう言うとアシュリーに抱きついた。



「うげっ!やめろ!!気色悪い!!」

「アシュリー〜」

「前言撤回だ!!」



ラヴに抱きつかれているアシュリーは、真っ青な顔をしながら暴れていた。




「アシュリーさ、街歩いてるとスカウトとかされない?アシュリー目立つからされそうだよね」



やっとラヴから解放されソファにぐったり座るアシュリーに問うアキ。



「あぁ、よくされるけど断ってる。俺は自分の力で俳優になる」


「変な所も頑固だなぁ。まぁアシュリーらしくていいんだけどね」