Dearest

レストランの中に入ると、セレブのような上品な人達や見たことある芸能人が食事をしていた。



「エンドロール様、お待ちしておりました」



きちっとした格好のウエイターは礼儀正しく挨拶をすると、ラヴ達を席に促した。



「ラヴ、メニューねぇの!?」

「食事は全てコースなんですよ、レオン。そのうち運ばれてきます」



まだかまだかと食事を待つレオンの隣りには緊張しているのか固まるサミュエルと、ダルそうに座るアシュリー。




「ラヴ!?ラヴも来てたのね」



声のする方を見ると、綺麗な女の人が立っていた。




「ラヴ？こちらは？」

「あぁ、ドラマで共演したMissハンナです。フランス人と日本人のハーフなんですよ」



ハンナとは今人気を上げてきている女優。


ハンナはアキを見るとニッコリと笑った。



「はじめまして。可愛い奥様ですね。お会いできて光栄です」

「こちらこそ」


アキはハンナに頭を下げる。




「ではMr.ラヴ。また現場で」



ハンナはヒールをコツコツ鳴らして去っていった。




「凄い美人だね！びっくりしちゃった」


興奮するアキにラヴは笑う。



「アキの方が美人さんです」



ラヴの言葉にアキは顔を赤く染めた。




そんな２人をよそに、子ども達は眉間に皺を寄せている。



「何、その顔!?」

「…俺、香水のキツい女無理」

「僕も」

「美人なんだけど、俺はアキの方が可愛いと思う♪」




子ども達の表情の理由がわかったアキは笑った。