その日の夜更け。

アキの友達も帰り、いつものように4人になったエンドロール家。




皆各部屋で眠りについていた。



静寂と暗闇に包まれている深夜。




…そんな静かな家に悲鳴が響き渡った。



「うぁぁぁぁぁん!!!!」



いきなりの泣き声に飛び起きる息子たち。


3人同時に廊下に飛び出すと、顔を見合わせ泣き声が聞こえるアキの部屋へ走っていった。




「アキ!!どうした!?」



アキの部屋では、ベッドの上で毛布に丸まり泣きじゃくるアキがいた。




「どうしたの?どっか痛いの?」

「母さん、泣かないで」



オロオロするサミュエルとレオンをよそに、アシュリーはアキに歩み寄り毛布の上から抱きしめる。




「何だよ、やっぱり寂しいんじゃねぇか」

「ラヴ…ラヴぅ…」

「強がんなくていいんだ。甘えろよ、アキ」

「アシュリ…」



優しく抱きしめてくれるアシュリーにアキも抱きつく。




「何かあの2人恋人みたいね」


レオンとサミュエルは2人を見つめていた。





「落ち着いたか?」



アシュリーは泣き止んだアキの背中をさする。



「…うん。ありがと。ラヴは仕事なんだからワガママ言えないもんね、我慢するよ」

「我慢なんかするな。俺らがいるだろ」



アシュリーはアキの涙を、袖の裾で拭う。