「アシュリーは素直じゃないなぁ〜」

「何がだよ!!」



アシュリーは雑誌が当たった場所をさする。




「アキに『他の男に見られるのヤダから行かないで〜』って言えばよかったのに」

「誰がそんな事言うか!」



アシュリーはレオンにアキが投げた雑誌を投げるが、レオンはそれをかわした。




「いいのかなぁ、あんなセクシーな服着たアキが他の男にベタベタ触られちゃうかもよ〜。ベタベタベタベタベタベタ…」

「黙れ!!」



アシュリーはイライラしながら、頭を掻きむしった。




「なんでこんな時にラヴいねぇんだよ!使えねぇな。…アキは可愛いのに無防備だから危ねぇのによ」

「てかさ、俺らが文化祭行けばいんじゃない?」



レオンがそう言うとアシュリーはコートを羽織り、レオンを引っ張ると勢いよく外に走り出した。






「もう、アシュリーのバカ…」



アキは文化祭中、ずっとそう呟いていた。




「アキ、混んできたから注文とってきて」



友達に促されホールをうろつくと、アキの目に見慣れた顔が映った。



そこにはテーブルに足を乗っけるアシュリーと、近くにいる女の子に片っ端から声を掛けているレオンが座っていた。



「なんでいるのよ、バカアシュリー」

「うるせぇな!!売上に貢献しに来てやってんだろ」

「俺もいるよ、アキ」




アシュリーと睨み合いをするアキはレオンの存在が目に入らない。