何やら楽しそうに鼻歌を唄うアキ。



ラヴは仕事、サミュエルはレポートを提出しに大学へ行っていて不在の中、暇人のアシュリーとレオンはリビングでテレビを見ながら、アキを見つめていた。



「アキ、何かいい事でもあったぁ?」



レオンがアキに問うと、アキはニンマリ笑う。




「内緒にしてたけど今日ね、卒業した短大の文化祭があって、OGとして店やるんだよ」

「ふーん、だからご機嫌なのかぁ。何の店やんの?」

「中華飯店だよ。それでね…じゃーん!チャイナ服着るんだ」

「ぐっ…!!ゲホゲホ」



アキが見せ付けるチャイナ服は、ミニミニで体のラインがわかる程タイトな造りだった。



その服を見たアシュリーは、煙草の煙りを思い切り吸い込んでむせった。




「なーにアシュリー、やらしい事考えただろ」

「ちげーよ!黙れ、レオン。…てか、アキはそれ着たらダメだ」

「なんでよ!!」



可愛過ぎて危ないからだよ!!

…とは死んでも言えないアシュリー。




「…いっ…いい歳のババア着ても客来なくなるだけだからだっ!!」

「アシュリーなんか死んじゃえ!!」




アキはアシュリーにソファに置いてあった雑誌を投げると、家を出て行った。