次の日の新聞は、昨日のインタビューの事が記事に書かれていた。


家族の写真まで掲載されている。




「ねぇ、なんでラヴ以外は目にモザイクが入ってるの?」

「一般人だからだよ。一般人の顔は公表出来ないの」

「ふ〜ん…。つまんないの」



レオンが新聞を放り投げると、その新聞をアシュリーが読み始める。





「『ラヴ=エンドロール。癒し系の妻と養子の息子を愛する愛妻家。絵に描いたような家庭を築いている』だって。ラヴは高く評価されてんだな」


「ラヴは誠実だもん。てかあたしって癒し系?報道陣にはそう見えたんだね。嬉しいな♪」


「社交辞令って奴だ。まさか“ぽっちゃり系チビ女”なんて書けないだろ」



アシュリーが新聞を読みながらそう呟くと、アキはアシュリーの頭を叩く。




「アキは癒し系っていうより天然じゃない?ドジだし」

「レオン?それは誉めてるの?けなしてるの?」

「両方♪」



アシュリーと同じように叩かれるレオン。


すると玄関からラヴの叫ぶ声が聞こえてきた。




「アキ、仕事にいってきますよ。いってらっしゃいのチューして下さい」

「はいはい」




世界的人気を誇り、紳士的でクールな美形俳優と名高いラヴも、世界が知らない所ではただの男だった。