Dearest

「…？あの、うちに何かご用でしょうか」



アキが家の前で群がる報道陣に声をかけると、沢山のフラッシュを浴びせられる。




「エンドロールさんの奥様ですね!?お二人の間にお子さんがいるって本当ですか？」


「エンドロール主演の映画がハリウッド進出されるとの事ですがどう思われますか!?」


「お二人はどこで知り合ったんですか!?」



質問攻めに合いアキが困っていると、騒ぎを聞きつけた子ども達が家から出て来た。




「オッサン達、アキに何してんだよ!!」



アシュリーはアキの前に立つと、報道陣を睨んだ。




「僕はエンドロール氏の息子かな？」

「僕じゃねぇ！アシュリーだ。馴れ馴れしい口を聞くな!!」



子ども達が威嚇するが、報道陣は怯まない。




「あの…あたし達一般人ですし、こういうの困るんですけど」



アキは子ども達を庇いながら家に入ろうとしたが、報道陣に道を塞がれ中に入れない。




「…ラヴとあたしは偶然出会って恋に落ちただけです。この子達は血は繋がりませんが大切な息子です!!」



アキがそう叫ぶと、報道陣達は違う方向を向いた。



アキはどうしたのだろうと思い、背伸びをすると報道陣の群れの外にラヴが立っていた。