住宅街はネオンを飾ってる家が多く、夜だというのに明るい。


クリスマスというだけあり、駅や街はカップルで溢れかえっている。




「ラヴ、おかえり」



改札から出て来たラヴにアキと子ども達は駆け寄る。




「ただいまです。今日は人が多いですね」

「クリスマスだからね。カップルばっかりだけど」



アキが羨ましそうに寄り添うカップルを見つめていると、ラヴはアキの手を握る。



「私とアキもカップルですから手を繋ぎましょう」

「あたしとラヴは夫婦だよ?……でも嬉しいからいいか」



アキはニッコリ笑うと繋いでいる手を握り締めた。




「ラヴ、アキ。見て見て!凄いよ、このツリー」



子ども達に呼ばれ振り向くと、そこには無数のネオンを飾られた大きなツリーが立っていた。


駅前はイルミネーションで輝いている。



その幻想的で神秘的な場所に立つ5人。



「…何か吸い込まれそうね」

「はい。時間が止まっているみたいです」



暫くイルミネーションに見入っていた5人は、駅前で売っているケーキを買い、家へと向かった。