そんなうるさいリビングに、何かを引っ張りながらアキが戻ってきた。



「アキ何持ってきたの?」

「じゃーん♪家庭用プールだよ。庭に広げてこの中に水張ったらプールになるのよ。だから水着に着替えておいで」

「わーい!プールプール♪」



レオンとサミュエルは嬉しそうに水着を取りに向かう。




「ほら、アシュリーも早く」

「そんなガキくせぇ事出来るか!!」

「何言ってるの。まだまだ子どもでしょ?着替えてらっしゃい」



アキに背中を押されたアシュリーは渋々着替えに行った。




アキが太陽の照りつける庭でプールを組み立てていると、水着を着たレオンが駆けてきた。



「アキ、アキ!俺が水入れてあげる♪」

「ありがとう、レオン。じゃあお願いするわね」



レオンは頷くと庭にある蛇口をひねり、勢いよくプールに水を注いだ。


太陽の光が反射する小さいプール。



アシュリーとサミュエルが庭に来ると、子ども達3人はプールの中に飛び込んだ。



「ふぅ〜生き返る」



蝉の声が鳴り響く庭でプールに浸かる子ども達を見て、アキは優しく微笑んでいた。