「もしかして、雪野由美ちゃん?」


「え?はい。てか、何で知ってるんですか…?」



ちょっとねって微笑まれた。


あたしを助けてくれたこの人は、1つ年上で同じ学校の久保秀治さんだった。

道理で見たことがあるはずだ。


あたし達はなんとなくアドを交換した。


それからしばらく秀治さんと歩いた。


「由美ちゃん、こんな夜にどこ行こうとしてたの?」


「あー、バイト…?みたいなのです!」


あたしが音楽プロデューサーをしてるっていうのは、一応隠してる。


だから悠や聡、久美香しか知らない。


「そっか、夜も遅いから気をつけてね!」


「はい。ありがとうございます!」


秀治さんって優しいんだなぁ…