「人の頭洗ったの、初めて」


「人の頭を洗うなんてこと、

そうそうないだろうな。

美容師じゃなければ」


「フフ、そうだね」

・・・

すべてを綺麗に洗い、

二人で湯船の中・・・

「やっぱり、狭い」

「狭い方が、くっつけていいじゃないか」

「もう、何言ってるの?」

「・・美晴」

「ん?」

「たまにはこうやって、

一緒に入るのも、よさそうだな」


「う~ん・・・

たまに、ならね?」

・・・

お風呂から上がり、

髪を乾かしていると、

いつかのように、

ドライヤーを取り上げ、

髪を乾かしてくれる孝明。