「今年もクリスマステロってやるんですかね?」

隣に立つアリスカの横顔を見る啓太。

「そうだね、きっとやると思うよ?賑やかなの好きだもん、ウチの生徒」

思い出したようにアリスカが笑う。

去年のこの時期と言えば、啓太とアリスカはこんなに穏やかに話している余裕などなかった。

その事を思い出すと、二人は今でも赤面するし、相手に申し訳ない気分になるのだ。