「感心せんな…」

ユラリと。

青白き闘気を纏ってウェスタが歩み出る。

「この騒々しい天神学園において、橘…君の事は買っていたのだが…」

「い、いや、ウェスタ先生っ」

「まさかそのような…女性ものの…下着を盗むような輩だったとは…」

「違うんです!違うんですってば!」

こんな事ならばロッカーにでも置いておくんだった。

本日は拓斗、誤解されてばかりだ。

しかし、ウェスタは理性ある男。

龍太郎や龍娘のように、弁解も聞かずにいきなり殴打するような野獣ではない。

「聞いて下さいウェスタ先生!これには事情があるんです!」

「…弁解の余地を与えよう」

今にも暴発しそうな怒りを湛え、ウェスタは腕を組んだ。