「河童君、洗ったげるよぉ」

肩越しに見れば、遊里が背後に立っている。

「小猿!てめっ、俺のデリケートな頭皮に触れんじゃねぇ!」

「あー大丈夫大丈夫、河童はお皿が弱点だもんね、丁寧に扱うから」

「河童じゃねぇし皿でもねぇわっ!」

「こうやって洗うといいの?」

「爪立てて引っ掻くな!毛根が死に至るわ!」

「注文多いなぁ…」

唇を尖らせつつ。

「こんな感じ?」

頭皮を揉み解すように、頭を洗ってやる遊里。