そんな騒動を起こす雛菊達を他所に。

「チッ、騒々しいな」

鷹雅は離れてスカルプケアの真っ最中。

彼の頭皮はデリケートなのだ。

丁寧に丁寧にケアしなければ。

何しろ天神温泉は奇跡の湯らしい。

様々な効能があるのだから、もしかしたら…という期待もしてしまう。

たっぷりのお湯を頭の皿に浴びせて、持参した薬用シャンプーで髪をゴシゴシ。

と。

「んぉ?」

誰かの手が、鷹雅の頭に触れる。