腹を押さえ、呻き声さえ上げられないほどの激痛の中で崩れ落ちる龍娘。

「幸せを奪われる気分はどうですか?」

抑揚なく呟く誠一郎。

「でもね…」

その声が、激情に駆られる!

「俺は今までもっと沢山の幸せを奪われてきたんだ!あの兄貴のっ!あの兄貴の弟という理由だけで俺まで否定され続けてきた!この世界の全てが俺を許さなかったんだ!何一つ認めてくれなかったんだ!それに比べたら、そんな幸せくらい何だっっっっっっ!」