そして、誠一郎の感情によって変貌した怪異は。

「なっ?」

達人の龍娘すら見切れぬほどの速さで触手を到達させた!

スピードもさる事ながら、その場にいる誠一郎、龍娘、そして愛やアルベルトといった者達の影に沿って、紛れ、或いは擬態しながら、接近した事さえ気付かせない!

気がつけばもう間合い!

それでも。

「ふんっ!」

硬気功を発動と同時に素早い捌き手!

身重といえど、完璧超人の防御は鉄壁にして堅牢だった。