ポツポツと降っていた雨は、いよいよ本降りになってきた。

そんな中を。

「さぁ、いってらっしゃい。銀お兄様は西洋刀での串刺しがお好みのようだから」

メルが歌うように言う。

その言葉が引き金となって。

「うおわ!」

弾丸の如く撃ち放たれる西洋刀達!

閃光の速さで襲い掛かる刃を回避する銀の反射神経は瞠目に値するものの、かわし切れず掠めた切っ先によって、彼のローブはズタズタに裂けてしまった。