だが…。

デッキブラシを支えに立ち上がるユーリー。

ハタキによる捌きが通じないとなると、恐らくタオルを使っても同じ事だろう。

もう捌きはメルには通用しない。

残る手段は…。

強くデッキブラシを握るユーリー。

メルの連続突きを食らわぬように捌かず逃げ続けるか、或いは攻勢に転ずるか。

「…どうします?ユーリーお兄様」

トライデントを回転させながら、にこやかに語りかけてくるメル。

…どうするも何も。

ユーリーの次の行動は決まっていた。