「ラロ君、お箸の持ち方違うよ?」

「ん?」

握り箸でおかずを突き刺して食べるラロに、日音子が声をかける。

「こうやって、中指を支点にして…」

「む…」

教わりながら使ってみるものの、どうにも難しく。

「あ゛」

寧ろ豪腕のラロには繊細な箸は脆すぎるらしく、ポキリと折れてしまう。

「いっそおむすびにしてもらったら?手掴みで食べられるし」

そう言うリグニアもオージィなのに、器用に箸を使っている。

「ほーらこまつな、食べるかい?」

青はおかずをこまつなに分けてやっている。

やはり何だかんだいっても優しい…と思ったら。

「いざという時に備えて、よぉく肥え太らせておかないとねぇ…」

「っ!?」

『マジかよっ?』みたいな顔のこまつな。