電話の向こうでまた声が聞こえた。

アルベルトではなく、女性の声。

学園長先生、定例会議始まりますよ、とか何とか。

『ごめんよ、愛。また今度埋め合わせはするから…今日はとりあえず電話を…』

「縛りましょうか」

『えっっっ?』

聞きようによっては刺激的な言葉。

そんな台詞が大人しい愛の口から飛び出した事に、アルベルトは声を裏返らせる。