「そんな事を言っている場合ではないだろ!」

立ち上がったのはピピルだった。

「たった一人を寄ってたかって…騎士としては見過ごせん!」

スラリと旅人の剣を抜き放つピピル。

正義感は、新1年生の中でも人一倍だ。

「だな…クラスメイトがやられんのを黙って見てらんねぇよな」

ボキボキと拳を鳴らしながら、ラロも立ち上がる。

「この天神学園の一般的ヤンキーの実力ってのを見極めてやるぜ」