その様子を見ていたのだろうか。

「大変大変!」

リグニアが教室に駆け込んでくる。

「誠一郎が上級生のヤンキーに囲まれて連れて行かれちゃった!」

「あぁん?」

椅子に座っていたラロが、リグニアの言葉に振り向く。

「誠一郎君が?」

ハッとする日音子。

「なになにぃ?カツアゲでもされてたのぉ?」

どこか呑気な青。

「それかパシリで焼きそばパン買いに行かされたか、どっち?」

こんな時まで二択なルート。