楓が転校してからしばらくたった。

あれから楓はやたらあたしに
絡んでくるようになった。

あたしも楓はとてもいい友達だと
思っている。


でもなんだろ…
最近棗の様子が明らかにおかしい。


あたしを避けてる。


『ねぇ。棗
 今日は一緒に帰ろ??』


あたしは勇気を出して
机に伏せて寝ている棗に言う。

けれど棗は

『あ?
 わりぃ。今日は委員会だわ。
 先帰ってて。』

とあたしを冷たくあしらう。


あたしは棗の態度が
今までと違うことは気付いていた。

けれど理由なんてわかんない。


『わかった…。
 じゃぁ…また明日。』


あたしはできるだけ笑顔で
棗に返事した。