『棗、たすけてっ!!!!』
あたしが叫んだ瞬間
翔太くんは倒れた。
そう。
翔太くんは何かに頭を強く殴られた。
あたしは怖くて足がすくんだ。
『葵!!!!』
その言葉が棗から
聞こえたのだと気付いたとき
あたしは棗の腕の中にいた。
『ふぇ
こ…怖かった
怖かったよぉ 泣』
あたしは棗に抱きしめられたまま
泣いた。
『もう大丈夫。
大丈夫だから。』
あたしの泣き顔を見て
力なく笑うと
あたしの涙のあとのところに
チュッ
優しいキスを落とす。
『…ん』
あたしはそのまま意識を手放した。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…