『ううん。
 ねぇ。葵ちゃん左はだめ。
 右だよ右。』


真顔で翔太くんは言う。

それにあたしのことさっきまで
椎名さんだったのに
葵ちゃん…??


『ど、どうして!?
 右は危険って…』

『これは肝試しだよ。
 細工してあるんだ。
 俺はこの肝試しの実行委員
 葵ちゃん信じて??
 早く終わらせたいでしょ?』


『それは…そうだけど。
 なんだか怖いよ。』


あたしは涙目で翔太くんに
訴えた。

すると突然

バッ

あたしの腕を掴み木の陰に。



あたしはいきなりのことで
びっくりして声が出なかった。