「さっきからおまえ、何焦ってんだよ?」




悠大は平然とした顔であたしを見下ろしている。




「おい、おまえ…俺の顔見ろ」




横から時雨があたしの腕を掴んだ。




こ、これってバレてんの…?!
でも…このまま顔見ても化粧でバレないよね…?





「聞いてんのかよ?」




ううっ…。
一か八か…っ!!
神様…!!



あたしはガバッと顔を上げた。





これでバレたら走って逃げよう。



そう強く思いながら。




あたしは時雨の顔を見た