実はスッゴく冬哉の年賀状はレアなんだよね






「冬哉ー!年賀状~っ!」






あたしはそう言って冬哉の目の前に年賀状を見せる。






「…希美?これを僕にくれるの?」






「うんっ!時雨にバレないように気をつけてね?」






“時雨にバレないように気をつけて”
と言ったのはちゃんと理由がある。





「ほら…時雨って写真撮られるの苦手じゃん??だから冬哉に時雨の寝顔の年賀状あげたと言ったらどうなることやら…!!」







「僕になんでこれを…?」







「仲良い友達とかのレアな所とかみたいでしょ??だから寝顔♪」






勿論、時雨はこの写真の存在を知らない。




バレたら怖いからね♪






「あ、ありがたく受け取っておくよ…」







「冬哉?顔が引きつってるけど、どうかした?」







「ううん、なんでもないよ?」






冬哉はそう言って笑ったからあたしは深く考えなかった。