「人間はいつ本気の恋に目覚めるか分からないしねー♪」




「だから、違うってばーっ!!」




あたしは午後の授業が全て終わるまで麻実に言っていたのだった。





そしてすぐに放課後となった。





家に…帰りたくないな…。




あんな…誰もいない空っぽな家になんて…





──帰りたくない




あたしは誰もいなくなった教室の机でうつ伏せになった。




麻実はバイトだから先に帰っちゃったし…







「まだ残ってたのかよ?」





あたしが顔をあげた瞬間、後ろから強く抱き締められた。