11時になった頃、時雨は帰る準備を始めた。 「もう帰るの?」 「ルーも眠そうな顔してるしな」 そう言って立ち上がった。 「時雨くん、またいらっしゃいね?」 お母さん、どんだけ時雨のこと気に入ったんだ。 でも付き合ってるの認めてくれてるってことでいいんだよね…? 「あっ、待って!そこまでおくるっ」 あたしは急いで玄関を出る。 この日のために用意していたプレゼントを持って。