…でも案外、可愛い服だよね
めったに着れないよこんなの…。
…というか趣味とかじゃないから着ないか。
「希美ちゃーん、そろそろいいかしら?」
「あ、…はい!」
「あっ、そうだったわ…!希美ちゃんにはこれつけて仕事してもらわなきゃいけないんだったわ!!」
そう言ってあたしの胸元らへんに何かをつけた。
「ノンちゃん…?」
「お店で働く時にはみんなにアダナをつけてるの♪ふふっ」
アダナって…。
まあ、本名とか晒さないだけでもまだマシ…かな。
「それじゃあ、注文よろしくね?」
「はいっ」
あたしはそう言って更衣室を後にした。