「お母さんはあたしをわざと避けてるんだと思ってた」
「…正直に言うとね、お母さん希美のこと避けてた。嫌われてると思ってたから…」
あたしが思っていたことと
お母さんが思っていたことは全然違っていて
話さなきゃお互いの気持ちが分からなかった。
話し合わなきゃ、
ずっとこの状況がだらだら続いていたかもしれない。
「お母さん…、あたし…寂しかったの。どれだけ長い夜を越えても…ずっとひとりぼっちだったから…」
そして怖かった。
あたしはいらない人間なのかもしれないって思うことが…。
誰にも必要にされてない気がして…。
「あの朝…お母さんの久しぶりの料理と手紙…すごく嬉しかった」
「希美…」