「それ…なに??」



すごく大事そうに抱えていて



普段の彼からは想像もつかないような優しい顔。



思わずあたしはドキッとした。




…ん?


ドキッと…??




「あれ…?え…?」






「なんだよ、そのマヌケ面。」





「へっ?!いや、あ…なんでもないっ!!」





きっと気のせいだよ。
彼の顔がカッコイいから少し心臓が高鳴っただけ。
あたしは自分に強くそう言いつけた。





「まだ体調は戻ってねぇみたいだけど…」




そう言って時雨は毛布をゆっくりと捲った。





そこには───……