「党の中にも、今回の増税には反対の立場を取る者が少なくないと思うんです。
増税よりも予算の無駄を削るという方向で、なんとか総理を説得出来れば良いんですけどね……」
「そう!無駄が多いんだよ~ムダがっ!
国民の血税を無駄に使う奴は、死ねばいいんだっ!」
幹事長も、ずいぶんと酔いがまわってきたらしい……言う事がかなり過激になっている。
そろそろ会計を済ませた方が良いだろう。
「幹事長、明日もありますから、これでそろそろおひらきにしましょう」
「おお、そうだなマナミちゃん。
じゃあ、あさみちゃん~おあいそして♪」
「は~~い♪」
あさみちゃんの合図でスタッフが請求書を提示すると、幹事長は私に金額も告げずに財布から万札を数枚取り出した。
「ああ、幹事長!ここは割り勘にしましょう。お幾らですか?」
私が慌てて財布を出すが、幹事長はそんな私から金を受け取ろうとはしなかった。
「いいから、いいから、ここは僕のオ・ゴ・リ♪」
決して安くない金額なのに、こんな時の幹事長は本当に気前がいい。
ただ…………
「君、またいつものように『領収書』を頼むよ♪」
その領収書、いったい何の経費で落とすつもりなんだ……
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