決して誉められた事では無いが、政治資金の収支に関する政治家の疑惑的な案件は、ここ最近多く指摘されている。


金額も数百万円から千万円単位に上る中で、M大臣の案件は規模的に見ればまだまだかわいい方である。


それでも尚、幹事長がこの国会でM大臣を執拗に追及するのはどうしてか?


相手が現役の閣僚だから?


立て続けに閣僚を辞任に追い込み、ヤベ内閣の国民からの信頼度を失墜させる為だろうか?


きっと、周りの議員達はそう思っているに違いない。しかし、幹事長の事をよく知る私に言わせればそんな事は決して無い。


理由はただひとつ。


交際費名目の支払い先がSM バーだったからだ。要するにこれは、テレビ中継もされるこの国会審議の最中に『SM 』というちょっと恥ずかしい性癖をネタにして、M大臣をただからかうという、幹事長の遊びに過ぎない。


「M大臣、君はその最中、女王様からはなんと呼ばれているのかね?やっぱり『豚野郎!』とか………いや、眼鏡をしているから『メガネ豚野郎!』かな?」


その幹事長の発言に、場内の野党サイドからドッと笑いが巻き起こった。


憮然とした表情のM大臣。そしてそれを愉快そうな顔で見ていた幹事長だったが、この後、その論争は思いもよらない結末を迎えたのだ………



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